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コクリコ坂から

2011年08月19日 23:30

2011年夏公開、宮崎吾郎監督による2作目。



宮崎吾郎初監督作品の「ゲド戦記」が、自分にとってジブリ史上最低の出来だったので
全く期待せずに本作を見たのだけれど、予想に反して悪くなかった。

父を朝鮮戦争で亡くし、母も留学中の海(うみ)には毎朝庭の旗を掲げる不思議な習慣があった。
彼女が通う学校では旧文化部棟の取り壊しに対して、壮絶な対立が起こっていた。
その争いの中心にいた新聞部部長の俊と海は次第に惹かれあっていく。

「ゲド戦記」は説明下手な印象で、登場人物の気持ちだとか話の流れ等が分かりづらかった。
そう意味では「コクリコ坂から」も似たようなものなのだが、ストーリーのスケールが壮大だった「ゲド戦記」に比べ
団塊の世代の青春時代を切り取った本作は話が小振りでシンプルな為、不親切な進行でも視聴者が置いてけぼりにされることはあまりない。
むしろ単純な話だからこそ、説明不足な位が見る人の想像を膨らませてくれる。
海が家事をこなす様の淡々とした描写だったり、海の声優を担当した長澤まさみの演技っけの無さだったりにほっこりする。

宮崎駿が脚本を書いてあるだけあり話の流れはスムーズだ。彼が監督をしていたら数倍面白い作品になってただろうけど。
宮崎吾郎監督の演出が地味な為、序盤から中盤の流れは悪くないのだが、ド派手な描写が一切無いまま映画が終わってしまうのは残念。
終盤にデカイ一発が待っているのが恒例のジブリ映画に慣れた者にはちと物足りない。

本作の一番の見どころは旧文化部棟の描写だったりする。哲学だとか科学だとかにのめり込み、女っけ一切無しの男臭さ全開のそれは
こんな時代に生まれたら楽しかったのかななどと一瞬妄想させてくれる位の吸引力があった。
旧文化部棟のデザインは宮崎駿が担当だと映画を見た後知り、どうりで高レベルだったのだと思ってしまった。

前作は見れたものでは無かったが、本作はジブリ映画としては物足りないが、そこらへんの映画より十分楽しめる作品だ。
「借り暮らしのアリエッティ」みたいな地味な作品が嫌いじゃない人は見ても後悔しないと思う。
宮崎吾郎監督は経験不足な為か、登場人物の表情のバリエーションが少なかったり、派手なアクションシーンが
出来なかったりするのだが、監督の海と俊への思い入れが淡々とした描写の中にも見え隠れして、好感が持てる。
ただ如何せんメインの2人以外の印象が残らないので、他の登場人物にもその思いを込めて欲しいけれど。
吾郎監督は作品を重ねたら、ひょっとしたら化けるのではないだろうか。楽しみになってきた。

★★★★★★★☆☆☆


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