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失点イン・ザ・パーク / ECD

2007年03月22日 21:51

失点・イン・ザ・パーク

★★★★★★★★☆☆

今や伝説となったさんぴんキャンプの主催者としても有名なヒップホップ界の重鎮、ECD
さんぴんキャンプ開催時シーンのど真ん中にいたECDだが、彼は意図してそこを去ることになる。
本作収録の「失点イン・ザ・パーク」では、さんぴんキャンプから数年後彼がアルコール依存症で入院した頃のエピソードが語られる。

恋人との別れ、精神病院への入院、レコード会社からの解雇、ハローワークに通う日々等、
ラッパーとしてのパブリック・イメージとは程遠いどん底の状況がさも人事のように突き放した文体で描写される。
本作においてECDは自分の汚い部分も含めて全てを曝け出している。
K・ダブ・シャインの「理由」も自分の半生を綴ったものだったが、赤裸々具合では今作とは比べ物にならない。

悩みというものは自分の欲求水準に現実が届かないから発生するものだという。
だから悩みを解消するには努力して現実を理想に近づけるか、あるいは理想を下げるしかない。
本作でのECDは徹底的に自分の欲求水準を下げることになる。本作において彼は恋人と寄りを戻そうともしなければ、
アーティストとしての活動をしようともしない。
ただ病気を治して住居を追われる事無く、今の生活を続けることだけを彼は望む。

しかし現実にはそれすら容易くは無い。
ラストもハッピーエンドという訳にはいかないが、彼はある小さな決心をすることになる。
それをどう捉えるかは読者次第だろう。
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