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ツレがうつになりまして。
うつ病の夫との生活を漫画家の妻の目線で描いた映画作品。



原作は読んでいないと言うより存在自体知らなかったのだけれど、タイトルから2ちゃんねるの
スレッドが原作なのかと思ったが、もとはエッセイ漫画だった。
そのままうつ病の啓蒙映像として学校で流せそうな作品で、うつ病という病気が脚色せずにそのままに描写されている。
ただしうつ病に詳しい訳ではないので、そのように見えると言わなければいけないのだけれど。

主人公の夫はとても几帳面な人で、正しいことを生真面目に貫こうとするタイプ。
その不器用さが自分を追い詰めることになるのだけれど、それが主人公や職場の後輩に慕われる所でもあり
人の性格は良い悪いで言うのは難しいなぁと思ったり。
宮崎あおい演じる主人公は夫とは対照的でズボラなのだけれど、その許容力でうつ病の夫を支えていく。
とは言っても未熟な部分もあって、弱った夫を意図なく追い詰めてしまうこともあるが夫と共にうつ病と闘う間に大人になっていく。
売れない漫画家であった彼女は人間的な成長と共に漫画家としても大成していく。

うつ病という病気を正面から優しく描いた本作は、ストーリーに意外性は無く演出もとても地味なのだけれど
一見駄目駄目な旦那の素朴な魅力であったり、夫婦の成長であったりで、人の優しさであったりが
丁寧に描かれており見ていて心が洗われる素敵な作品になっている。

自分は映画がそれ程好きでは無いので映画は映画館で見るようにしている。
なぜならテレビの前で2時間も映画を見ていられないからだ。
映画館なら映画を見るか寝るかしか選択肢が無いので、流石に払ったお金がもったいないから見るという低落ぶり。
なのでこういう地味だけれど良質な作品こそ映画館で見たいと思うのだ。

★★★★★★★☆☆☆
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:映画レビュー - :映画


本のある生活


読書好き的にはタイトルだけでつい手に取ってしまう技有りな題名の本書。
内容は大手取次勤務(取次とは出版社と本屋の橋渡しをする本専門の問屋)、自営の本屋店長を経て
現在は出版社の代行で本屋に出版書の営業をしている筆者が、
小説家その他との対談であったり、コラムであったりで本に関するアレコレを語った本。

もう少し具体的に言うと、活字離れのことだったり、電子辞書の到来による紙の本の危機、
アマゾンに飲み込まれる本屋のことだったりとネガティブな話題が多い。
逆にポジティブな話題としては、筆者が日本支部代表を務める「ブッククロッシング」というものがある。

アメリカ発のこの活動は、自分の本に「これは旅する本です。興味のある人はぜひ読んで他の人に渡して下さい」
と書いた紙とタグを貼り付け、街のどこかに置いてくる、
運よく街の見知らぬ誰かがその本を読んで、また街に置いてくれればそのサイクルが続き本が旅をするというもの。
本のタグに付いた情報に基づきネットで検索すれば、その本の旅の履歴
(あくまでそれまでの持ち主が登録をしてくれればの話だが)を確認することができ、そこでその本の感想を書くことも出来る。
その本を拾った人が活動の意図を理解して、それ実施してくれれば良いのだが、過半数はそうしないと思うのだが。

出版業界の悪習慣(出版社から本屋に本が出荷された時点で、それが実際には消費者に売れなくても出版社に売上が発生してしまうこと)
書店員の給料が全業種の中でもトップレベルに低いことなど、興味深かい話題も多いのだけれど、
電子辞書より紙の本が良いとか、ビジネス書は糞とか、ブックカフェはスカしてる等単なる好き嫌いの話が多いのにはゲンナリする。

対談に関しても筆者が似た意見の人達と同調して盛り上がっているだけで読み応えが無い。
どうせならもっと意見をぶつけ合えば良い。これでは対談というよりインタビューだ。

★★★★★★☆☆☆☆
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:ブックレビュー - :小説・文学


モテキ
人気漫画「モテキ」原作から1年後を描いた映画作品。2011年秋公開。



原作は読了、原作を映像化したドラマ版は未見。

原作は前半は楽しめたのだけれど、主人公をはじめとした登場人物達のモラルハザードっぷりがどうにも受け付けず
後半はあまり楽しめなかった。

そんな訳でドラマ版はパスしていたのだけれど、映画版は
長澤まさみの弾けた演技を期待して見に行った所、大正解だった。

本作の主人公は相変わらずの駄目さ加減で、人間性もなかなか酷いのだけれど、
Perfumeと主人公を踊らせるミュージカルちっくな演出だったり、
カラオケの歌詞と一緒に流れる映像風の演出だったり、コミカルな演出により
原作の持つねちっこさが中和されており、気持ち良く見れる。

脚本についても、4人の美女から主人公がモテまくるというややこしくなりそうな話を
エピソードを最小限に絞り、それらを丁寧に描く事で大変見やすくなっている。

原作に縛られず、面白い映画を作る方向へベクトルが向けられている為、
原作ファンには受けが悪いのかもしれないけれど。

清純派路線の長澤まさみの新境地となるエロさ全開の演技だったり、そんな童貞いねぇよ的な森山未來の
吹っ切れた演技だったり、リリーフランキーの汚れきった大人の演技だったりも大変素晴らしい。

原作を知らなくても楽しめる、優れたコメディ映画なのでぜひご賞味あれ。

★★★★★★★★★☆
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映画   0 0

:映画レビュー - :映画


怒らない技術


過去の自分の支配的な価値観として、怒るべき時には怒った方が良いというものがあった。
人は何かしたことを後悔するより、しなかったことを後悔するほうが、より深く後悔するものらしい。
その為、人生において挑戦は積極的にすべきとされている。
それと同じ考え方で、怒るべき時に怒らずに後で怒っておけば良かったと後悔するよりも、
怒った後でそれに対して罪悪感を感じた方がマシだとずっと思っていた。

だが実際のところ、普段の生活において怒るべきことというのは、ほとんど無いのではないのか。
自分は今まで怒り過ぎていたのではないのかと思い始めた。

人生において何よりも重要なものは命と時間。怒るということはその大切な命と時間を浪費することだという。
また、怒りというのは他者から与えられるものだと思いがちだが、そうではない。
自分自身が目の前に発生した出来事に対して、怒るということを選択した結果なのだ。
つまり、怒らないことを選ぶことも出来るということ。
ここで、人生をより素晴らしいものにする為に、怒らない技術を学ぶことが重要になる。

★★★★★★★☆☆☆
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:ブックレビュー - :小説・文学


ライフ -いのちをつなぐ物語-
イギリスBBC制作のドキュメンタリー映画。2011年秋公開。



世界中で撮影された動物達のいのちのやり取りを通し、生きる意味・家族の絆とは何かという文脈に繋ぐ。
そのような作品の構成に目新しさこそ無いが、制作期間6年素材映像3000時間から厳選された映像美は圧倒的で
その迫力でグイグイ作品に惹きつけられる。

獲物を狩るもの。天敵から身を守るもの。子供を生み育てるもの。
彼らにとって生きることとは、生き抜くこと。

寿命を全うするのは当たり前でそれだけでは満足出来ず、
自分が生きる意味・自分が存在する意味を求めずにいられない人間の存在は、
恵まれている一方で不幸だとも思う。

食って食われての環境を生き抜き、生きる目的は次世代に命を繋ぐことだという動物達に勇気づけられる一方で、
自分の人生に価値を求める人間は必ずしも次世代に命を繋ごうとしてないということにも気付づく。

★★★★★★★☆☆☆
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:映画レビュー - :映画


ハングリーであれ、愚かであれ。
マッキントッシュ、iPod、iPhone、iPad等ギガトン級のヒット商品を連発してきた
アップルの元CEOであるスティーブ・ジョブスの軌跡を、同社の元社員が脳科学の記述とともに追った一冊。

2011年7月30日発行

ジョブス本は読んだことが無かったので、落差の激しい刺激的なジョブスの半生を追った本作を新鮮に楽しめた。
ただ、頻繁にぶっこまれる脳科学の記述は無理矢理感満載で違和感がある。
その内容に関しても例えば、こういう思考をする時は脳のこの部分が働くので、こういう思考パターンのジョブスは
脳のここの部分が発達しているだろう、位の素人目にも浅く感じるものが多い。

それはともかく、内容の話を。

ジョブスのすんごい所は、人々が欲しいと思っているものを作るのでは無く、
まだ世の中に存在しておらず人々が欲しいと思うことすら出来ていないものを作ることだ。需要を自ら創造してしまうところ。

例えば、それまで低価格が売りの安っぽい音楽プレーヤーしか無かった市場に
音楽をファッションのごとく身に着けるiPodを生み出したり
あるいはiPodと携帯電話を使い分ける人々を見て、携帯電話にiPodが取り込まれる未来を予想し
それらを融合させたiPhoneを作ったりと、圧倒的な先読み力を持つところ。

また日本企業が陥りがちな、独りよがりの商品の高性能化にこだわるのでは無く、人がその商品を買うことで
生活をどう変えるのかをトータルで考え、人生に付加価値を与える商品を作るところ。

その秘訣は好きな事に、素直に、貪欲に、取り組むことなのだろう。

本書では情熱を持つこと、そして継続すること、その2つが揃えば成功したも同然だと記述されている。
人生においてこれらをかね揃えることはとても難しい事だと思うし、それこそが人生の目標になりうるとも思う。

★★★★★★★☆☆☆
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:ブックレビュー - :小説・文学


神様のカルテ
ベストセラー「神様のカルテ」の映画化作品。2011年夏公開。



地域病院で深夜勤務等の激務をこなす一止(いちと)は、医療のあるべき姿、患者への接し方に思い悩んでいた。
上司の推薦で大学病院の学会に参加した彼は、そこで大物に認められ、職場の移動を勧められる。
その一方で、彼は大学病院で治療を断られた末期患者に熱意を傾けていく。

原作は読んでいないのだけれど、ベストセラーらしく整理整頓された話の中に分かりやすくテーマが並べられる。
例えば、医者と患者のあるべき距離。一人の患者に入れ込み過ぎると他の患者への対応が疎かになったり、
感情に振り回されて正しい判断が出来なくなる恐れがある。だが、逆に事務的に接し過ぎると患者は医者に心を閉ざしてしまう。

あるいは、医者のするべきこと。医療現場で目の前の患者の命を救うのか、
それとも最先端医療の研究・実験を重ねることで医療技術の進歩に貢献するのか。どちらが命を救うことになるのか。

本筋の話はこちらの予想を超えてくることは無く大人しい映画と言えるのだけれど、
主人公が住んでいる元旅館の集合住宅の造形や、そこの住民達の人となり、
それらの大正時代にタイムスリップしたかのような浮世離れした雰囲気、
一止の奥さん(宮崎あおい)の無邪気な魅力が、優しいスパイスとなって映画を肩肘張らずに楽しめる。
これらの雰囲気を盛り上げてくれる音楽も良かった。

ただ、映画を観終わった後に残る印象が、末期患者とのやりとりより、
旅館での仲間とのやりとりだったりするのはちと問題か(自分の人格的に)。

★★★★★★★☆☆☆
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:映画レビュー - :映画


マリッジ・パラノーマル・アクティビティ


結婚しました。
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雑記   0 0

:日記 - :日記


人間椅子傑作選 / 人間椅子
少し昔に流行った純和風ロック(椎名林檎の歌舞伎町の女とか)の本家本元である人間椅子の活動20周年を記念したベストアルバム。
14枚のオリジナルアルバムから厳選された24曲と0thアルバムと呼ばれる幻のインディーズアルバムから2曲、
歌詞に規制が入り1stアルバム1曲目に収録されたもののボーカルが全部カットされていた「鉄格子黙示録」のノーカットバージョンに
新曲1つを加えた全28曲収録。

2009.1.21 Release

ディスク:1
01. 陰獣← My Favorite
02. 針の山
03. りんごの泪
04. 天国に結ぶ恋← My Favorite
05. 賽の河原
06. 人面瘡
07. 夜叉ヶ池← My Favorite
08. 幸福のねじ← My Favorite
09. 羅生門
10. ダイナマイト
11. 暗い日曜日
12. どだればち
13. 地獄
14. 黒猫

ディスク:2
01. 鉄格子黙示録
02. 猟奇が街にやってくる
03. 蟲
04. 幽霊列車
05. 地獄風景
06. 死神の饗宴
07. 相剋の家
08. 道程
09. 洗礼
10. 恐怖!! ふじつぼ人間
11. 品川心中
12. 膿物語
13. どっとはらい← My Favorite
14. 狂ひ咲き← My Favorite

一昔前の話になるが一時期「キモかわいい」とか「エロかっこいい」といった言葉が流行った頃があった。
それよりずっと前、今から10年前に自分は「キモカッコ良い」という言葉を発明していた。
それは友人とDragon Ashの「Deep Impact」のPVを見ていた時の事。
アンチラッパ我リヤの友人は顔面ドアップでラップするQに対してキモいを連呼していた。
当時から我リヤ大好きだった自分はそれに対し、
「いやカッコ良いだろ。確かにキモいかもしれないけど、カッコ良いだろ。てかキモカッコ良いだろう」と反論していた。
こうして世間で「キモかわいい」のが流行るはるか前に「キモカッコ良い」のフレーズを自分は発明したのだった。

そんな自分が人間椅子の魅力を一言でいうと「おどろおどろカッコ良い」になる。
ブラックサバス的なヘビィメタル・ハードロックに江戸川乱歩や芥川龍之介を始めとした純文学や恐怖小説の影響をもろに受けた
おどろおどろしい歌詞を乗せる人間椅子はまさにオリジナル。
また単純にサビを繰り返すだけの歌謡曲とは対照的に、曲が複雑に展開していく構成をしているのも、彼らの曲の特徴だ。
そうした傾いた芸風を一切曲げず2011年時点でベスト含めて20枚のアルバムを作り続けている
彼らの魅力を濃縮した本ベストアルバムは音楽好きにはぜひ聴いて欲しい作品だ。

名曲が多すぎて選ぶのに躊躇するが一つ挙げると「天国に結ぶ恋」。
この曲では愛する人を独占する為に殺してしまう心境を歌っている。歌詞の一部を以下に引用する。

君の右手を壜に詰めて いつか空家の床下に埋めてみたい
君の写真にお香は焚かれ 日がな一日僕はうたた寝をしよう

愛から死への論理によって 恋の幻想は独占される
天国に結び 恋は花開く 天国に結び 恋は花開く

君の乳房の皮を鞣して 愛の詩集の表紙を飾ってみたい
靴に満たした月経の血を 指にすくって頁の挿絵をなぞる

染色体の科学によって 肉の時間は凍結される
天国に結び 恋は花開く 天国に結び 恋は花開く

このような猟奇的な歌詞を津軽弁の純朴そうな声で歌うから、いっそう不気味に感じる。
当然実行することは許されない思想だけれど、例え歪んでいたとしても、必死に人を想う気持ちが伝わってくる曲だ。



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人間椅子   0 0

:CDレビュー - :音楽


カーズ2
ピクサーによる2011年夏公開作品。



世界最強のアニメ制作会社ピクサーと言えば
子供も楽しめるシンプルなストーリーの中に大人も考えさせる骨太のテーマを仕込むことで
老若男女に受け入れられる高レベルな作品を連発してきた。
そんなピクサーの集大成となったのが「トイストーリー3」だった。
トイストーリー1作目から10年以上経て発表された3作目はその時の経過をも作品に組み込み
人気シリーズだからでは無く必然性を持って作られた作品となっていた。

そんな必然性が本作には無い。前作「カーズ」はピクサー作品の中でも完成度の高い練り込まれた作品だった。
だが本作は前作の登場キャラクター達が日本やイタリア・イギリスと、世界を舞台に大活躍する、それだけの映画だ。
続編を作る必然性も、裏に隠されたテーマも存在しない。一応現行エネルギーと代替エネルギーの争いも描写されているが
過去のピクサー作品の練り込まれたテーマに比べるとテーマと呼ぶのを躊躇するレベルだ。

ただ熱いレースだったり、スパイ映画さながらの激しいアクションシーンだったりは満載なので頭からっぽにして楽しむ分には悪くない。
ストーリーを味わうというより映像を体感する映画。自分は2Dで見たのだがぜひ3Dで見るべき作品だ。

★★★★★★☆☆☆☆
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映画   0 0

:映画レビュー - :映画


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